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2023年6月5日(月) 〜

プラネタリウム投影機について知りたい! プラネタリウム100周年!
「プラネタリウム100の質問」お答え

1923年、ドイツで最初のプラネタリウム投影機が作られてから今年で100周年!

6月はプラネタリウム100周年を記念した番組を投映中。番組内で、みなさんからお寄せいただいたプラネタリウム投影機についてのご質問にお答えしています!

残念ながらお時間の都合で番組本編ではカットせざるえなかったご質問には、こちらでお答えします!

たくさんのご質問ありがとうございました。

 

Q.これ(プラネタリウム投影機)は何につかうのですか?(これは何にひつようですか?)(8歳 女の子)
A.もちろん、星を映すのに使います。星座の星や天の川、太陽、月、惑星、星座の絵など、これ1台でいろいろ映すことができます。詳しくは6月番組で紹介していますので投映を見にきてくださいね!

 

Q.この投影機(久喜のプラネタリウム投影機)はかなり昔の機種のように思いますが、これと同じ(もしくはもっと古い)ものは全国でどれ位稼働しているか?(33歳 男性)
A.久喜の投影機は五藤光学研究所製で、GM-IIATといいます。全く同じ型のもので現在も稼働しているのは、北網圏北見文化センター(北海道)、小見川少年自然の家(千葉県)、市川市少年自然の家(千葉県)、一宮地域文化広場(愛知県)、山口県児童センター(山口県)の計5機です。久喜より古い機械は日本全国で数えてみると65機ありました。最高齢は明石市立天文科学館のカールツァイスUPP23/3(1960年6月〜)で、なんと63歳です。

 

Q.プラネタリウムは年間どのくらい作られていますか?(43歳 女性)
A.過去3年のデータを見ると…

  2020年…4機

  2021年…4機

  2022年…6機

 でした。コロナ禍で機器の更新や新規オープンが差し控えられたことも考えられますのであまり参考にはならないかもしれませんね。

 

Q.一番大きい投影機のサイズは?(大人)
A.五藤光学研究所製の機械ではGLシリーズが一番大きく最大高が4.38m、コニカミノルタプラネタリウム製ではMS-20で4.3m、カールツァイス製のUPP23/3が4.5mだそうです。日本で最古の投影機は最大の投影機でもありました。

 

Q.投影機のサイズによって性能はどれくらい違うの?(48歳 女性)
A.正直なところサイズは性能にあまり関係なくなってきています。電球の代わりにLEDを採用したり、技術力が向上することによりダウンサイジングが可能となり、久喜の機械よりずっと小さくても10億個以上星を出せる投影機も存在しています。

 

Q.とうえいきが映しだせる星の数は、げんざい最大で何こほどですか?(10歳 男の子)
A.ざっくり10億個くらいです。はまぎんこども宇宙科学館(神奈川県)にある、有名なプラネタリウムクリエイター大平貴之さんによるメガスターIIAは、スペック上は約12億個の星を映せるそうです(ギネス記録としては約7億個)。また東大阪市立児童文化スポーツセンター ドリーム21(大阪府)のケイロンIII(五藤光学研究所製)は約10億個で、同等の性能を持っていると言えるでしょう。

 

Q.パソコンで言う解像度みたいなものはあるんですか?(33歳 女性)
A.ありません。仕組みとしては恒星原版という星座の星の並び方どおりに小さな穴を開けた板を通して光源(電球やLED)の光をレンズで投影しています。近年のデジタルプラネタリウムはビデオプロジェクターで星を投影しているため、解像度があります。

 

Q.星がまたたいているようでしたがどのように表現しているのですか?(51歳 男性)
A.残念ながら久喜の投影機には星をまたたかせる機能がありません。…目がお疲れだったのでしょうか(^_^;)。中には下の写真のように、恒星電球(星の光の大元となる光源)のまわりに網をかぶせ、回転させることでまたたきを表現する投影機もあったりします。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

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(和歌山市立こども科学館の展示より 撮影/ういとらさん)

 

Q.プラネタリウムは過去から未来まで自由自在に星空を映せるタイムマシンだと聞いたことがあります。どのくらい未来まで行けますか?(45歳 男性)
A.プラネタリウム投影機は日毎に位置を変える太陽・月・惑星が正しい位置に動いていくように作られており、機械の調整を繰り返せば何年後でも映すことができます。また地球が約2万5800年という長いスパンで首振り運動(歳差運動)をしていることにより起こる星空の変化も再現することができます。が、星座の星々もそれぞれ動いている(固有運動)ため、実際には何千年、何万年と時が過ぎると星座の形は崩れてしまいます。残念ながら光学式のプラネタリウムはあらかじめ用意された恒星原版に基づいて星を映しているため、個々の星を動かすことができません。何万年も未来、星座の形が崩れてゆく様子は再現できないので、厳密にいうと「過去から未来まで自由自在に星空を映せる」わけではありません。人によって許せる範囲が違うとは思いますが、1万年後くらいから固有運動の大きい星(うしかい座のアルクトゥールスなど)が気になり始め、5万年後くらいにはかなり星座の形が現在に比べ崩れてきます。がんばっても1万年後くらいまでということでしょうか。近年のデジタルプラネタリウムは、プロジェクターを使って星空を映像として映しているためこの限りではなく、何万年も未来の星空を再現することができます。

 

Q.レンズはいくつありますか?(33歳 女性)
A.数えてみました。218個ありました。

 

Q.色々出っ張りとか有るけど、それは光源なのかな?光源は全部で何個ですか?(65歳 男性)
A.光源です。出っ張りの中に光源(電球)が入っています。数えてみました。221個ありました。

 

Q.どんなぶひんがあるのですか(数とか)?(9歳 女の子)
A.数えられませんでした。細かく(ねじ1本とかまで)分けてゆくとどこまで分けられるかわかりません。メーカーさんも把握していないと思います。部品の一部は6月の投映で紹介していますので見にきてくださいね!

 

 

協力/ういとらさん、(株)五藤光学研究所、コニカミノルタプラネタリウム(株)、カールツァイス(株)

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